権現岳 [一休み]
2013年8月 権現岳登山
南八ヶ岳の権現岳に,この夏2回登ってきました.1回目は霧のため眺望が得られなかったので,再挑戦です.
編笠山はもう2回登っているので,今回は割愛しました.
登山コース:観音平→青年小屋→のろし場→西ギボシ→東ギボシ→権現小屋→権現岳→三ツ頭→観音平
三ツ頭(2580m)からみた権現岳(2715m).権現岳が一番凛々しく見えるのはこの三ツ頭からの眺望でしょう.実は,これから登ろうとしているときの撮影ではなく,下山途中の三ツ頭から振り返った時のものです.次に登るときには是非逆コースにしようと思います.左に見えるのは東ギボシ.
時系列からは逆戻りする写真で,今回のコースでは,実は権現岳が目の当たりに現れるのはこちらが先.のろし場からギボシ(左の三角のとがった山)越しに見た権現岳(右はしのでこぼこしたところ)と権現小屋(中央)です.このアングルでは,権現岳山頂には岩塊が突出しているものの,あまり急峻な山には見えません.少々拍子抜けした感じです.というのも,青年小屋から登り始めて,のろし場を超えて,眼前に現れるギボシの岩場に圧倒されたためだからでしょう.
東ギボシを超えると権現岳と権現小屋が急速に近づいて見えます.
権現小屋は権現岳山頂のすぐ横にある小さな山小屋です.登山者は大概日帰りか,青年小屋あるいはキレット小屋に泊るので,ここに泊まる人はあまりいないようです.前回はそこにあえて泊ったてみたのですが,宿泊客は3人だけでした.小屋の主のお兄さんとゆっくりおしゃべりしながら夕食をとりました.建物全体が南側に傾いているのは,冬の雪の影響とのことですが,台風の風が南から吹いてくるので,それで建物の傾きを補正してくれるという主のお兄さんの説明でした.ちょっと不安になりましたが,軋んだりはしませんでした.今回は,ちょっと中を覗いて主のお兄さんに挨拶しただけで,通り過ぎました.
権現岳頂上付近からは,旭岳のピークの向こうに,赤岳と阿弥陀岳が険しくそびえて見えます.これが見たかったのです.前回ここに来た時には,ガスの中で全く見えなかったのです.1回の再挑戦で見ることができたのは幸運と言えるかもしれません.
赤岳(2899m)南面.八ヶ岳の主峰だけあって迫力十分です.以前赤岳に登った時に,この南面から真教寺尾根を使って下山したことがあり,ちょっと怖かった記憶がありますが,こうしてみるとちょっとではなく,かなり怖そうです.
権現岳山頂には2つに割れた巨岩が突出しています.その陰に小さな祠があります.檜峰(ひみね)神社です.うっかり見過ごしてしまうほど小さい.檜峰(ひみね)の語源は火の峰で,山頂の割れた巨岩は雷が切り裂いたものとみなされて,信仰の対象にされ,中世から修験の中心だったとガイドブックに書かれています.檜峰神社の祭神である「八雷神(やついかつちのかみ)」が八ヶ岳の名称の由来という説が有力とのこと.つまり,八ヶ岳は8つの山からなるとか,沢山の山からなるために八ヶ岳というのではなく,八ヶ岳=権現岳という説だそうです.そこまで由緒あるなら,もう少し大きな祠であってもいいのにと思いました.
下山は,三ツ頭を経由して小泉口コースを下ります.気持ち良さそうな尾根筋が見渡せます.
下山途中から見た編笠山(2523m)と西岳(2398m).近いうちに西岳にも行ってみようと思います.
三ツ頭から振り返ると,権現岳の右手に阿弥陀岳や赤岳が見渡せます.この場所から権現岳だけを写したものが最初の写真です.
もう少し下ると,これまで歩いてきた峰がすべ見渡せました.左からのろし場,西ギボシ,東ギボシ,権現岳,三ツ頭です.
西ギボシ,東ギボシ,権現岳,三ツ頭が樹間に望めます.
さらに下ると尾根の樹林の中に突入し,延々となだらかな下山路が続いていきます.眺望はなくなりますが,木漏れ日が心地よいです.植生が微妙に変化していくようすも観察できます.
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