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症例25 [唾液腺腫瘍]

唾液腺腫瘍の病理診断コーナーです.

 症例は30歳代の女性の耳下腺腫瘍です.あなたの診断は?

 

図1

 

図2

 

図3

 

図4

 

図5

 

図6

 

図7

 

図8

 

図9

 

 

図10

 

図11

 

 

図12

 

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図14

 

 

図15

 

診断:多形腺腫(Pleomorphic adenoma)

コメント:大部分が厚い線維性被膜で包まれ(図1),一部で被膜外進展(図2,3,4,5)を示す腫瘍です.図6~10までを見ると,筋上皮性細胞の増殖が顕著で,筋上皮性細胞優位の腫瘍であることがわかります.図9,10に示すものはcollagenous crystalloidです.しかし,図11から15に示すように,二層性構造を示す腺管も認められます.二層性腺管構造の外層の筋上皮性細胞がほぐれて基質間に広がるようなパターンも認められます.図4,5に示すように,被膜外進展を示す部位でも,二層性腺管構造が認められます.被膜外進展部を含めて,全体として,細胞異型や核分裂像は目立ちません.したがって,全体として良性の多形腺腫と考えられます.免疫染色上も,筋上皮細胞成分は,ASMA (+), calponin (+), p63 (+), GFAP (+), S-100 (+),上皮細胞成分は,AE1/AE3 (+), EMA (+)であり,上記診断を支持するものでした.

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関連サイト:http://www001.upp.so-net.ne.jp/moririn/


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